人工透析センターの仕事内容と職場環境について

看護師の仕事は勤務地によって大きく異なりますが、中でも高い専門性を求められる場所の一つに人工透析センターがあります。人工透析センターとは、何らかの原因で腎臓の働きに異常が見られる患者に対して血液をろ過する透析治療を行う施設のことです。

腎臓の病気は命に関わることもあるため、人工透析センターで働く看護師も穿刺やバイタルチェックといった重要な役割を任されます。1日のスケジュールは、朝の出勤後にその日の役割分担や申し送りを行う所からスタートです。病院によって若干の違いはありますが、患者の治療は9時から行われるので、それまでに装置の準備などを済ませなくてはいけません。治療は穿刺、透析中のバイタルチェック、返血を1クールとして、午前と午後の2クールが基本のサイクルとなります。

人工透析の治療は原則日中だけとなっているため、入院設備のある病院のように夜勤を行うことはありません。子育てと仕事を両立したいと考える人にとって働きやすい環境と言えるでしょう。ただし、夜勤手当てが発生しない分、収入は若干少なくなってしまうので注意が必要です。とはいえ、平均年収は440万円前後と高い水準となっているため、生活に支障が出る心配もなく、安定した収入を稼ぐことができます。人工透析センターの勤務は、他の診療科に比べて看護師や医師との距離が近いのが特徴です。それにより、アットホームな雰囲気を作りやすい反面、ちょっとしたトラブルで人間関係が壊れやすくなるので気を付けなくてはいけません。